軽トラ和尚の旅日記

軽トラの荷台に坐禅堂を積んで走る禅僧の修行

軽トラ和尚の旅日記

待たされて食べるカツカレーの味

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先週の日曜日のお昼は

近くのマキノ高原サラサ温泉で

カツカレーを注文したのだが

キャンプなどの家族連れで大賑わいで、、、


都合三十分も待つことになった。


こういう待つ体験は

久しぶりで

実は

何となく嬉しかった。


子供が小さいうちは

親は子供に連れられて

どこへでも連れて行ってもらえる。


子供が中学生になると途端に

父親は何処へも連れて行ってもらえない。

そういう寂しさを味わうのだ。


あれから二十年。


私にとって旅は憧れになった。


だが、一人旅を続けてきて

ここにきて

この歳になって

一人に慣れてきて


やっと気づいたことは

あの日々はもう二度と帰ってこない、

大切な幸せの日々であったことだ。


何を今更と

若い人々は思うだろう。

私もそうだった。

みんな一緒じゃないかと


でも本当は違った。


諸縁吉祥(しょえんきちじょう)。

それぞれに、

それぞれの幸せがある。


見渡す限りの大勢の家族連れの

それぞれに

それぞれの幸せがありますように。


幸せを

幸せと気づく幸せ。



今日は、今は亡き宗福寺の先住和尚様の

三回忌が営まれた。

ご遺族と再会して

和尚さんの話で盛り上がった。


私と同い年の和尚さんであった。


人に優しく自分に厳しい

信念の人であられた。


私と真逆で

家族をとても大事にされていた。


諸縁吉祥。

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