マキノ町に観音堂を建てる決め手
滋賀県北部は琵琶湖の北端周辺であるが、
ここは一つの聖地である。
その昔、西国三十三ヶ所の一つ
「竹生島」が浮かぶのみならず
数々の国宝や重要文化財がある。
周辺の文化財や名所はともかく
地形的に四神相応の地である。
北に日本海からの風を遮る山々、玄武。
東は琵琶湖、青龍。
南に開ける平野、朱雀。
西は京へと続く若狭路や西近江街道、白虎。
比叡山も斯様にして場所を選定したのかもしれない。
やはり場所の雰囲気は重要な要素だ。
何より周辺が静かであること。
山水が流れていること。
災害の危険が少ないこと。
これらの諸条件を具備している場所というのはそう多くない。
全国を回ってみても
こんなに恵まれた土地は滅多にない。
しかも固定資産税が安いときている。
自画自賛のようだが
これは客観的な事実だ。
夏は涼しく、冬は雪が積もり
春は花々が咲き乱れ、
秋は、稲穂が黄金に輝く。
この地を大慈観音堂建立の地に選んだ。
これは地縁であり、
タイミングとしての天の刻(とき)であり、
人の和である。